2026-05-29
ラトケ嚢胞、頭痛のもう一つの原因
頭痛や視野障害の原因となる「ラトケ嚢胞」について解説します。脳下垂体に生じるこの嚢胞は、早期発見と適切な管理が重要です。

ラトケ嚢胞、頭痛のもう一つの原因

こんにちは。鍾路・江南の健康診断センター、ハナロ医療財団です。
一般的に頭痛、生理不順、視野障害などが現れると、神経内科や婦人科、眼科などの受診をまず考えます。
しかし、これらの症状は内分泌系の異常によっても発生することがあります。それが「脳下垂体疾患」です。
脳下垂体に発生する腫瘍は脳下垂体腺腫が最も一般的ですが、このほかにラトケ嚢胞や頭蓋咽頭腫などがあります。
特にラトケ嚢胞は症状がないことが多く、健康診断の脳MRI検査中に発見されるケースが多々あります。
今日はハナロ医療財団とともに、頭痛のもう一つの原因である「ラトケ嚢胞の症状と検査方法」について調べてみましょう。

「ホルモンの管制塔」脳下垂体
脳下垂体は脳の真ん中の下、鼻のすぐ後ろに位置する内分泌器官です。大きさは豆粒ほどと小さいですが、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性ホルモンなど、私たちの体に不可欠な様々なホルモンを分泌・調節しています。もし腫瘍などが発生して脳下垂体が正常に機能しなくなると、ホルモン分泌に問題が生じる可能性があります。

脳下垂体にできる水の袋、ラトケ嚢胞
ラトケ嚢胞(Rathke Cleft Cyst)は脳下垂体にできる嚢胞性病変で、胎児が成長する過程で発生する先天性奇形の一種です。胎児の初期にラトケ嚢が脳に向かって成長し、脳下垂体の前方の一部を形成して退化しますが、これが異常に残っていたり、体液が溜まって大きくなったりしたものがラトケ嚢胞です。ラトケ嚢胞は一般人の12〜22%程度で発見されます。

最大の症状は前頭部の頭痛
ラトケ嚢胞はほとんど症状がありませんが、嚢胞が大きくなって周囲の正常な構造を圧迫すると症状が現れ始めます。最も一般的な症状は頭痛です。主に頭の前方が痛み、目が抜けるような感じを訴えるケースが多いです。また、嚢胞が視神経を圧迫すると視力低下や視野欠損などが現れることがあり、正常な脳下垂体を圧迫した場合にはホルモン不足や過剰分泌が起こることがあります。

ラトケ嚢胞の脳MRI
ラトケ嚢胞は脳MRI検査を通じて診断します。ラトケ嚢胞が発見されても、特別な症状がない場合には、特別な治療は行わず、定期的に嚢胞の大きさの変化や症状の発現の有無を確認する程度に留めます。しかし、神経学的検査で視野障害などが確認されたり、ホルモン低下症や過剰分泌がある場合、または大きさの増大が観察される場合には、手術的治療を検討することがあります。

脳下垂体疾患は早期発見が重要
ラトケ嚢胞を含む脳下垂体疾患は、症状が現れた場合、代謝症候群に関連する高血圧、糖尿病、心臓病などの慢性疾患の発生リスクを高め、QOL(生活の質)にも大きな影響を及ぼす可能性があります。したがって、頭痛や視野障害など、脳下垂体疾患が疑われる症状がある場合は、脳下垂体疾患の専門医に相談することが重要です。その際、画像医学的検査とともに脳下垂体ホルモン検査を併せて受けることをお勧めします。
本内容は大韓保健協会月刊誌「健康生活2月号」に掲載された、ハナロ医療財団イ・ウンジク内分泌内科専門医のコラムから抜粋したものです。詳細は下記のコラムをご参照ください。
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